| 当グループ発行のメ-ルマガジン『成瀬ヨーガ通信』に掲載された、ヨーガ行者 成瀬雅春の コラムから抜粋しています。 最新コラムは、こちらから |
| 61.おいしい話 (4/10/'07) 60.瞑想法誕生の瞬間 59.脳機能学者との対談 58.映画「蒼き狼」試写会 57.イシナギとウメイロ 56.大人の見識を持とう 55.今年のトイレ飾り 54.新設クリニック内覧会 53.30周年記念祭会場決定 52.沈黙の修行 51.第2回熊野合宿 49.ヒマラヤ修行往復途中の街で 48.帰国報告 47.第8回ヒマラヤ修行 46.私の執筆歴 45.“井深大が見た夢” 44.クンダリニー2日研修 |
43.平山夢明氏受賞 42.撮影安全祈願祭 41.モンゴルの赤い瀧 38.“幸せな食事”とは 35.近い人ほど「遠い」と言う!? 34.続“人に言えない自慢話” 33.人に言えない自慢話 32.1月22日放送のテレビ収録裏話&‥ 31.新年によせて 30.ヨーガ研修と“猫不動産屋さん” 27.熊野とゴームクの《龍》 26.今年のヒマラヤ修行 25.サンスクリット語には存在しない“ヨガ”ことば 24.サンスクリット語の正しい表記 23.ヨーガの流派 22.最近のできごとより 20.アスベスト(石綿)問題より |
| 61. おいしい話 (4/10/2007掲載)
新年度になりました。学生は新学期を迎え、会社には新入社員が出社し、桜は満開となり、世の中が気分も新たに動き出す季節です。私のヨーガ教室も今年は創設30周年を迎え気分一新というところです。加えて今日(4月10日)の段階で、入会者が2997名になっています。明日「入会します」という人が2名来ることになっていて、その段階で2999名となります。多分今月のうちには3000名を超えることになりそうです。 さて新学期といえば、つい先日五反田で小学校時代の恩師とばったり会いました。私が小学校4年から6年までお世話になった先生で、10年ほど前にもばったり出会ったことがありました。ほんの数分の立ち話でしたが、久しぶりの出会いに感動しました。先生は現在82歳で品川区シルバー人材センター理事で品川シルバー大学講師として毎日忙しくしているそうです。80歳を過ぎて現役で活動できるというのは理想的です。少なくともヨーガを実践しているならば、80歳を超えてから元気に人生を謳歌するようでなければならないと思います。 話は変わりますが、私は研修、講座、対談などいろいろな機会に話をします。その中で、もっとも内容の濃い「おいしい話」をするのは、基本的に予定よりはるかに人数が少ないというタイミングのときです。少人数のときに極意をポロッと出してしまうことが多いです。 |
| 60. 瞑想法誕生の瞬間 (3/25/2007掲載)
17日に大阪で倍音声明と魂を磨く研修がありました。倍音声明はもう何度も開催している会場なので、私は、だいたいどういう状態になるかの想像はついています。いつもより若干少なめの人数で倍音声明が始まりました。始まった途端、いままでにない面白い倍音が出だしたのです。中音域の硬質な倍音と、重低音の倍音が持続的に出て、実に気持ち良い場空間になったのです。 翌18日は福山で「瞑想法研修」です。丸6時間の研修なので、たっぷりと時間が取れました。瞑想法に関しては、私はいろいろな練習法や実践法のオリジナルを開発してきました。その多くは研修中にとっさに思いつくものや、ヒマラヤで考え出したものなどです。 福山の会場は予定していた会場がエアロビクスフェスティバルに使われるということで、急遽変更になりました。その変更になった会場はフローリングの明るい長方形の施設で、そのフローリングを見て、一つの練習法を思いついたのです。 そうやって作り上げられた私のオリジナル瞑想法は、瞑想関係の拙著で紹介しています。5月に「瞑想法の極意」のリニューアル本がBABジャパンから出版されます。その中に「系観瞑想法」を加えました。その「系観瞑想法」はある意味で、あいまいさが目立つ各種の瞑想法から抜け出した瞑想法だといえるかも知れません。 |
| 59. 脳機能学者と対談(3/10/2007掲載)
3月4日に30回目のトークライブをしました。苫米地英人さん(脳機能学者)を迎えて「ヨーガと内部表現の書換え、高次抽象度の臨場感と空の世界」という長いタイトルの対談でした。苫米地さんは角川春樹事務所の顧問をしている関係で、去年角川さんたちと銀座で同席したときに「対談をしましょう」ということになったのです。 「人類は脳の進化と共に、高次な抽象度世界を身体性をもって認識するという特殊な進化に成功した不思議な生物である。この能力により数学や哲学などの極めて高度に抽象化された世界が構築されるに至った。ヨーガは、高度な抽象空間の臨場感の構築の訓練法としても、また同じ印度起源の数学や哲学に匹敵する高次空間の思考法としても優れた方法論である。現代社会における高次抽象度における身体性の重要度は益々高まるばかりであり、特にテクノロジーの導入より身体性が希薄化してきた現代の抽象化思考の流れの中でヨーガの重要性は益々高まるばかりである。更に、テクノロジーの導入により、離散数理や脳機能の新しいホライズンが広がるなか、空のレベルまでの抽象度空間の臨場感へも人類の抽象能力は迫りつつあり、今後、ヨーガにおける抽象度空間の臨場感にもインパクトがあるものと考えられる」 さっと読んだだけでは理解し難かったのです。……が、何度も読み返してもやはり理解し難かったのです。ところがしかし、実際に対談をしてみると、私が指導しているヨーガの技法や瞑想法とまったく同じ内容だったので、実にすっきりと理解できたのでした。 ……で、苫米地さんとの対談は、バトルにはならなくて、「お互いに同じ意見ですよね」ということに終始したのでした。その聴衆の中に「おまつり本舗」店主の荻野哲夫さんもいました。次回、荻野さんと4月15日に対談します。「酒と肴と我が人生」というタイトルで、苫米地さんとは違った意味で面白い対談になりそうです。「人類は釣り用具の進化と共に、高次な具象度世界を身体性をもって実感する…」なんちゃって。 |
| 58. 映画「蒼き狼」試写会 (2/25/2007掲載)
2月22日に映画「蒼き狼」(3月3日公開)の試写会に行ってきました。「男たちの大和」の試写会のときと同じ東京国際フォーラムの5000席というホールで上映されました。幕が上がるとminkの歌う主題歌イノセントブルーから始まりました。 この映画は、モンゴル建国800年を記念して角川春樹氏が製作した、モンゴルの英雄チンギス・ハーンの物語です。チンギス・ハーンの誕生から、モンゴゴルを統一し世界制覇へ向かうまでの壮大なドラマが、モンゴルの大平原でのオールロケで撮影されました。 ところで、映画「蒼き狼」はどうだったかというとですねぇ……つまり……今言ったように余計な意識が邪魔をして、私はまともには観られなかったのです。画面の中の登場人物と付き合いがあるというのも良し悪しですね。 |
| 57. イシナギとウメイロ (2/10/2007掲載)
2001年新教室開講以後、何度目かのヨーガブーム到来で、当教室もほんの少し恩恵に浴して会員が増えました。狭い教室に21名の会員が出席したのが、2005年6月4日の土曜日、午後1時30分〜3時クラスでした。 ところで、一昨日(8日)五反田の居酒屋「おまつり本舗」で鮎川純太さんと熊野亜土(くまのあづち)さんと一緒に楽しいひとときを過ごしました。鮎川さんは一緒にモンゴルへ行った仲で、彼に招かれて昨年の大阪天神祭を体験してきたことも、すでにこのコラムで書いています。そして彼が「紹介したい女性がいる」ということで、一昨日に熊野さんを紹介されたのです。 ところで「おまつり本舗」は酒と魚がとびきり旨いので、鮎川さんや角川春樹さんもお気に入りの店です。……といっても、私は魚は食べないので、どのぐらい旨いのかは残念ながら判りません。しかし、食べている人の笑顔を見れば想像はつきます。 |
| 56. 大人の見識を持とう (1/25/2007掲載)
20日に新春放談「今の世の中どこか狂ってきている?」というタイトルで井深亮さんと対談をしました。お父さま(ソニー創業者井深大氏)の幼少期の話など興味深い話がたくさん出て、有意義なトーク(109)となりました。 トーク本題の「今の世の中どこか狂ってきている?」について考えてみると、大人になれない人々や企業が、ひとつの問題点ではないでしょうか? 親殺し、子殺し、バラバラ殺人、引きこもり、ニートなどなど、大人としての見識のなさがひとつの要因だと思います。また、最近の不二家や雪印、ライブドアなどは大人としての見識を持った企業経営ができてなかったのでしょう。 少し話は飛びますが、ヒマラヤ修行中に、訪れてくるインド人の巡礼から受ける相談には、いつも苦労します。インドの人たちはもともと星占いを重要視しています。自分の誕生日と誕生時間と誕生した場所はほとんどのインド人は知っています。それを元に人生のあらゆることを占うのです。私の元を訪れてくるインド人の相談は「私の(娘または息子の)結婚はいつになるのでしょうか」「私は(または息子は)将来どんな職業につけばいいのでしょうか」の二つが中心です。結婚と職業が人生の大きな関心事なのです。 |
| 55. 今年のトイレ飾り (1/10/2007掲載)
新年あけましておめでとうございます。 ところで、新教室に移ってから毎月、入り口正面にヒマラヤ写真などを飾るようになりました。またトイレ内に小さな飾りを置くようにもなりました。トイレ飾りは、なんとなく毎月替えていくうちに少しずつエスカレートしていき、小さな飾りから小さくもない飾りとなっていきました。先月の、雪の降る中で子供たちが遊んでいるジオラマは、一昨年の12月に飾って評判が良かったので2回目の登場となりました。 今月の入り口正面写真は、高樹沙耶さんのゴームクでの写真です。去年9月のヒマラヤ修行でゴームク(標高4000メートル)に一緒に行ったときの写真です。バギーラティー河畔で合掌して祈っている沙耶さんの光景が、正月にふさわしいと感じたので今月にしました。 |
| 54. 新設クリニック内覧会 (12/25/2006掲載)
19日にホテルニューオータニでパーティーがあり、招待を受けたので行ってきました。東都クリニック内覧会(午後2時〜6時)と披露パーティー(午後6時〜8時)です。ホテルニューオータニ内に開設していた岩井クリニックが拡張して東都クリニックと改称することと、平成20年に深谷市に「東都医療大学」を開設することの紹介を兼ねてのパーティーです。 ところで、私は比較的医師の知り合いが多い方だと思います。各地での研修には医師の方も結構います。また、過去のツアーでも医師が参加していることもありました。ツアー参加者に医師がいると心強いものです。でも、ちょっと困ったケースも過去にはありました。 そういえば、この数年はインドツアーをしていなかったので、来年は南インドツアーを計画しようかなと思っています。ヒマラヤ修行のように高度4000mだと、どうしても高山病に罹る人が出るのは仕方ないことですが、旅行中は、なるべく病気をしないように心がけたいものです。 |
| 53. 30周年記念祭会場決定 (12/10/2006掲載)
前々回の「大丈夫ですか」ではなく「何かお手伝いできることがありますか」とか「手助けが必要ですか」と聞くべきだと思いますという話に、賛同メールが一通きました。少なくともこの地球で私と同じ考えの人が一人いることが確認できてほっとしています。 公共のホールは1年前から予約できるのですが、かなり競争が激しいようです。取れなければホールでの記念祭は開催できなくなります。そこで、11月1日に桜井さんが品川の「きゅりあん」に行き、私が「内幸町ホール」へ行きました。どちらか片方でも取れればラッキーという気持ちです。桜井さんの方は60組ぐらい来ていて、私の方は26組でした。 ところで、その5日前の27日に、申し込み方法などについて聞こうと思って新橋の「内幸町ホール」に行きました。 |
| 52. 沈黙の修行 (11/25/2006掲載)
19日に修行クラスがありました。だいたい毎月一回ぐらいのペースで修行クラスを開講しています。師範科の服部さんは、頭立ちの記録を更新(1時間47分52秒)しました。 修行クラスには二つの大きな特徴があります。一つは、ヨーガを教えてもらうのではなく「ヨーガ修行をする」ということです。約2時間ぐらいの間、ひたすら自分でヨーガを実践し続けるのです。もう一つはモウナ(沈黙)です。修行クラスの間は一切しゃべらないでヨーガを実践します。12月に「タントラ行法初級研修」がありますが、それも約8時間ぐらいモウナで修行を続けます。 私が1984年に会ったハリダス・ババというヨーガ行者は、その時点で30年間モウナ(沈黙)の修行を続けていました。私との会話は、小さな黒板を使っての筆談でした。モウナ行者の中には、ハリダス・ババのようにしゃべらないというだけではなく、他者とのコミュニケーションを一切とらない行者もいます。村人や信者が果物や食物を持ってきても一切受け取りません。森の中で自分で手に入れた自然の果物だけを食べて生活します。真摯にモウナを実践し、ひたすら真理に近づこうとするのです。解脱、真理、神といったキーワードがあり、そこへ向けての修行としてモウナや各種のヨーガがあるのです。 インドには本当にピュアーな行者から、なんちゃって行者や詐欺師まがいの行者までいるので、最初のうちはその区別がつかないでしょう。ハリダス・ババのように30年もモウナを続けていれば、それなりに芯は通っています。しかし、最近モウナ行者になったとか、「アイムサイレントババ!」と大声で話しかけてくる、タポワンにいるモウナ(?)行者のように評価外のケースもあります。 ところで、私の教室の授業開始前の30分間と自習時間の数分間、そして終了後着替えて教室を出るまでの数分間、一言もしゃべらずモウナのまま帰っていく人は多いです。しかし、無理にしゃべらないようにしようとしているのではなく、ごく自然にモウナになっているのです。私も、私の教室に通っている人も、その静寂さが好きなのです。もっとも授業開始と終了時に「ハリオーム」という挨拶をするので、完全に沈黙というわけではないです。 |
| 51. 第2回熊野合宿 (11/10/2006掲載)
3日から4日まで熊野でヨーガ合宿がありました。会場の「尊勝院」大広間からは那智の瀧が一望できます。51名の参加者と、講師の桜井ひさみ、森万葉、私という顔ぶれで楽しい合宿になりました。 話は変わりますが、矛盾という言葉はよく知られています。どんな盾の防御をも打ち破れる世界に一つしかない矛と、どんな矛の攻撃からも防御できる世界に一つしかない盾の話です。そういう矛と盾が同時に存在することはありえないのです。 私は、その問いかけ自体に問題があると思います。「大丈夫ですか」ではなく「何かお手伝いできることがありますか」とか「手助けが必要ですか」と聞くべきだと思います。ついでに言うならば、「助け起こす」というのも問題ありです。人が倒れると、助け起こそうとするのですが、むしろそのままにしておいた方がいい場合が多いです。転んで腰を打った瞬間、助け起こされるよりは、そっとしておいて欲しいでしょう。腰ならまだしも、転んで頭を打っていたら、助け起こすどころか動かさない方がいいです。脳出血を起こしていたら、動かすと命取りになりかねません。倒れている人がいてもむやみに助け起こさないようにしましょう。 ところで、突如「大丈夫ですか」の話を出したのはなぜかというと、熊野合宿で私が「大丈夫じゃなかった」からです。鼻水、セキ、くしゃみの三点セットオンパレードの中、熊野合宿でヨーガを指導していたのです。ヨーガ指導者としては情けない話ですが、俗人の私は風邪も引くし怪我もするし、いろいろな変化を楽しんでいます。もっとも私のその状態に気付かなかった参加者もいたようですが、実はかなり大変だったのです。 |
| 49. ヒマラヤ修行往復途中の街で(10/10/2006掲載)
今年のヒマラヤ修行から帰国した日(9月21日)とその翌日は五反田教室でヨーガ指導をして、その次の日は修行クラスがあり、さらに次の日は倍音声明と続きました。ヒマラヤでの時間の流れから一気に日本のペースに引き戻されたのでした。昨日と今日(10月9日、10日)明日香宮の秋季大祭で「響音の儀」を執り行って、皆様がこのコラムを目にしている頃には五反田でヨーガ指導です。一昨日は雑誌カルナの取材と「舞い瞑想塾」があり、さらにその前日は朝日カルチャーセンターの「らくちんヨーガ」の初日と師範科。そして出版のための写真撮影がありました。 まあ、そんな中でも瞑想をする時間はいくらでも取れます。5分の瞑想を12回すれば、1時間の瞑想になります。しかも1時間坐って瞑想をするより、何倍も効率的な瞑想になるのです。たとえば1時間のうち10分しか瞑想状態でなかったとしたら、5分の瞑想を2回するのと同じです。どのぐらい瞑想のために坐っていたか、ではなく、どのぐらい瞑想をしていたか、が重要なのです。 そのヒマラヤ修行の往復途中にウッタルカーシーという町を通ります。ウッタル(北)のカーシー(ベナレスの古名)という名の聖地です。いつもそこで昼食となるのですが、そのときに高樹沙耶さんが「懐中電灯を忘れてきた」といったので、私が近所の店で適当に「トーチはある?」と聞いたら、何とライターを出されました。日本の100円ライターとまったく同じタイプのものです。いくらなんでもライターの火で懐中電灯の代用をするというのは感心しません。 帰りのウッタルカーシーで、また同じレストランに入りました。みんなの食事の足しにしようと私は表に出て、バナナとラスクを買いました。そのとき大勢の若者集団がこちらの方に歩いてきました。すると周囲の商店があわててシャッターを閉め始めました。見るとその集団の中に、棒を持っている若者が大勢いて、その棒で商店を叩いて回っていました。かなり興奮している若者もいて危険な雰囲気が漂っていましたが、私はその若者たちと一緒にバナナとラスクを持って、レストランまで戻りました。 ところで、今は液体類の機内持ち込みが制限されていますので、女性の化粧品類が空港の手荷物検査で没収されることも多いです。しかも、インドからの帰りではたとえスーツケースの中でもライターはダメということでした。そんな中、私は例の100円ライタートーチを日本に持ち帰りました。珍しいので、しばらくはカバンの中に入れて持ち歩くつもりです。
タバコを吸わない私は、単に無知なだけでした…… |
| 48. 帰国報告 (9/25/2006掲載)
とりあえず、無事にヒマラヤ修行から帰ってきました。私は下山のときに左足首を軽く捻挫した程度で、それ以外は元気一杯です。他のメンバーもたいした怪我や病気もなく、無事に帰国できました。今回は女優の高樹沙耶さんも頑張ってヒマラヤ修行に挑みました。フリーダイビングのメダリストだけあって、4000メートルの高地でもしっかりと修行できるだけの体力があり、危険な崖登りや氷塊の流れるゴームクでの沐浴なども積極的に実践していました。 ゴームクでただ一人の修行者であるプラヤーグ・ギリとの再会も果たし、一緒に瞑想をする時間も取れました。そのプラヤーグ・ギリから聴いた話によると、今年のゴームクでは5月に1人死亡し、7月には9名の死亡者が出たとのことです。また最近もゴームクで1名死亡し、氷河が抜け落ちて2名がクレバスに嵌って死亡しているそうです。 ところで、前回「今年のヒマラヤ修行でも何か新しい修行法が産まれるかも知れません。そうすれば、また研修で皆様に体験してもらえます」と書いたのですが、今回は新しい修行法が産まれるということはなかったです。……が、私個人的には驚異的な成果を得られました。まず、昨年までのヒマラヤ修行と違った点がいくつかあります。 そのアーシュラム内での修行は、アーサナ(ポーズ)、呼吸法、瞑想などをそれぞれマイペースで実践するのはもちろんのこと、今回から新たな修行法が加えられたのです。それは、祭壇に灯明を点した瞬間から、アーシュラムを閉じるために消すまでは、シヴァ神を讃えるマントラがアーシュラム内に響き続けるというものです。おそらく、今回のヒマラヤ修行参加者は、ゴームクにいる間に100万回以上はマントラを唱えていたでしょう。そのマントラのヴァイブレーションでアーシュラム内が浄化され、修行が促進されるのです。 |
| 47. 第8回ヒマラヤ修行 (9/10/2006掲載)
今日(9月10日)私たちは、ヒマラヤの山道をテクテク歩いています。ガンゴーットリー(標高3048メートル)から、ボージバーサ(標高3792メートル)までの14キロを、約6時間ほどかけて歩きます。私がこの道のりを歩くのは、今回で9回目です。1994年に初めて歩いたときには、往復の道のりがどうなっているのか判らないまま、ただひたすら歩き通したのです。 私の修行場のゴームクまでの道のりも確かに危険なのですが、そこからさらに数百メートル登るとタポワンという高原があります。そこまでの道のりはさらに険しく、初めての人が一人で行くのは、ほぼ無理です。まず、道らしい道というものがありません。岩伝いに行くのですが、その岩の下は氷河なのです。タポワンまでの道のり往復を体験すると、それまで危険だと思っていたゴームクまでの道のりが、散歩道のように思えてきます。 明日(9月11日)から、ゴームク(標高4000メートル)でのヒマラヤ修行が始まります。私のヒマラヤ修行には、いくつかの目的があります。一つは、当然自分自身の霊性向上のためです。人生は、死の瞬間まで修行です。心臓の鼓動を止める呼吸法を身につけても、空中浮揚を完成させても、それで私の修行が終わりということではないのです。自分自身を磨き上げるための修行を、ゴームク滞在中毎日実践します。 そして、私のヒマラヤ修行にはもう一つの大切な目的があります。それは、新たな修行法を見出すということです。ヒマラヤ修行研修や瞑想研修などで参加者に指導する修行法は、ほとんどが私のオリジナルです。そしてその多くが、標高4000メートルのゴームクでのヒマラヤ修行のときに作り出されています。系観瞑想法やアーカーシャ・ムドラーなども、ヒマラヤ修行から産み出されました。今年のヒマラヤ修行でも何か新しい修行法が産まれるかも知れません。そうすれば、また研修で皆様に体験してもらえます。 |
| 46. 私の執筆歴 (8/25/2006掲載)
前回、「ピュア・ヨーガ」の増刷報告をしましたが、私のこれまでの出版を振り返ってみると、20世紀に出版した本11冊と21世紀に出版した本17冊(+韓国語本1冊)です。 1987年以降、ワープロを使うようになって、やっとなんとか文章が書けるようになりました。今はパソコンで文章を書いていますが、最初にワープロを使った時は、文字が1行表示されるだけの機種だった。(ように記憶していますが?) そして21世紀に入って最初の出版が2002年7月の禁煙呼吸法(ゴマブックス)でした。先日「からだにいいこと」という雑誌が、拙著「禁煙ヨーガ呼吸」の取材にきました。読者にヨーガ呼吸法を一週間体験させるという企画で、取材のときに3つの基本的な呼吸法を教えました。そして、その場で私が「タバコを吸ってみてください」といい、試しに吸ってもらったところ「普段とぜんぜん違う味でまずい」という答え。ほんの3分ほど呼吸法をしただけで、顕著に効果が出たのです。ヨーガ呼吸法をちゃんとすれば、禁煙は確実にできるのですが、本人の中にタバコを止めたくないという気持ちがあると難しいですね。 |
| 45. “井深大が見た夢” (8/10/2006掲載)
先月25日に大阪の「天神祭」に行って、船渡御(ふなとぎょ)という行事を経験しました。なかなか天神祭の船には乗れないそうです。モンゴルに同行した鮎川純太さんの招待で参加したのですが、角川春樹氏やお嬢さんのKei-Teeさんたちとわいわい「お祭り騒ぎ」を愉しみました。 人間関係とか縁というのは、不思議なものです。桐島ローランドさんとは、お母様の桐島洋子さんとの縁でのつながりです。桐島洋子さんは、ソニーの土井(天外伺郎)さんの会で知り合ったのです。そして土井さんとは、佐古曜一郎さんのエスパー研の会合で知り合い、佐古さんは、ソニー創業者の井深大さんと私を引き合わせてくれたのです。 井深がよくいっていたのは「僕は次の世紀に対して大事なもの、本物を残したいんだ」ということだった。「もうだいぶ私自身の身体は弱ってるけれども、弱った身体は献体として使ってくれ」。強烈な提言であった。献体という意味は、「あんたらが実験として必要なら、僕は幾らでも自分の身体を実験材料として提供する」ということであった。 |
| 44. クンダリニー2日研修 (7/25/2006掲載) 18日のテレビやスポーツ紙で「モンゴル2万人ロケ」「チンギスハーン戴冠式撮影」「角川春樹氏監督復帰」など、日本・モンゴル合作映画「蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜」が報道されていました。その撮影の頃、私はクンダリニー研修の最中で、モンゴルの撮影現場には、平山夢明さん同様行けませんでした。 19日夜に角川氏に電話したら、今日日本に帰ってきたといい、報道では2万人の撮影は成功したということだったが、実際はかなり大変だったということを本人から聞きました。しかし、まあその辺の話はいいとして、今回はクンダリニー研修の話をしましょう。 久しぶりで2日間の研修をしました。拙著『クンダリニー・ヨーガ』(増刷が決まりましたと出版社から連絡がありました)に基づいて、レベル1からレベル42までの修行法をこつこつと積み上げていくという、非常に地味な研修です。最も安全にクンダリニー覚醒を果たすには「シャクティチャーラニー・ムドラー」というテクニックを使うというのは、1000年以上前から、ヨーガ経典に示されています。そのことは経典を読めば判るので、秘密でも何でもありません。 それなのに、インドでもその他の国でも、そのシャクティチャーラニー・ムドラーを教えているクンダリニー・ヨーガの道場や指導者に出会ったこともなければ、そういう話を聞いたこともありません。私はそのことが不思議でなりません。シャクティチャーラニー・ムドラーも空中浮揚も、ヨーガ経典に記述されていて、その通りに実践すればできるので、私の専売特許ではないのです。むしろ私よりすごい(私はすごくありません)テクニックの人がでてくるのは大歓迎です。 インド各地のヨーガ道場を訪れてみると、ただ単にクンダリニー覚醒をさせてしまうという危険な方法や、クンダリニー覚醒とは関係ないテクニックを指導しているケースを、何度も目にしました。たとえば石畳に坐って尾てい骨をドンドンと打ち付ける修行をさせているクンダリニー・ヨーガ道場がインドにありますが、絶対にそういう修行法はするべきではありません。そんな方法でクンダリニー覚醒をすれば、脳障害を起こすか廃人になってしまう可能性があります。 今回の研修では、シャクティチャーラニー・ムドラーでクンダリニーエネルギーを頭頂部まで上げて、さらに体外に抜くまでを、久しぶりに実践して参加者に見せました。初めて観た人には大変参考になったようです。もっとも、それを観たことがない人には説明するのが難しい不思議な現象です。 |
| 43. 平山夢明氏受賞 (7/10/2006掲載)
1ヶ月半前に「ピュア・ヨーガ」増刷の話をしましたが、さらに2度目の増刷となりました。ヨーガとの縁ができる人が増えることはうれしい限りです。その3刷の発売日が今日7月10日です。自分で言うのも変ですが、「ピュア・ヨーガ」は60分DVD付きで1300円+税という価格と、オールカラー写真という内容で、他の本にはない有利さがあるようです。私個人としては、巻末にヨーガ用語の解説を6頁載せたのが気に入っています。 モンゴルでの「響音(ひびきね)の儀」に続いて7月6日と7日に明日香宮の中元祭で、また「響音の儀」を執り行ってきました。……(フフフッ、面白いこともありました)が神事関係の話は、そろそろ皆様も飽きたころでしょうから、違う話題にしましょう。 4月25日付のこのコラムで「友人の今野敏氏が吉川英治文学新人賞を受賞した」とお知らせしましたが、今度は私の対談シリーズの26回目に登場した平山夢明氏が「日本推理作家協会賞」を受賞しました。そこで6月27日に「平山夢明さんの推理作家協会賞を祝う会」に(8時15分クラスをさぼって、某Sさん&某伊庭さんのヒンシュクを買いつつ)行ってきました。 件名:昨日は大変に御足労戴きましてありがとうございました。 ところで、訂正しておくことがあります。「蒼き狼」の映画でチンギス・カーンという名前にするということだったのですが、モンゴルで通常使われているチンギス・ハーンとなったそうです。来春3月3日公開に向けて撮影中です。7月13日から16日にチンギス・ハーン戴冠式の場面を、2万人のモンゴル人を集めて撮影するとのことです。その撮影は無論角川春樹氏が陣頭指揮を執ることになります。平山夢明氏も見学にモンゴルに行くつもりだったのが、仕事で行けなくなったそうです。 |
| 42. 撮影安全祈願祭 (6/25/2006掲載)
モンゴル話のリクエストメールは22通来ました。この数が多いのか少ないのかは判りませんが、リクエストがあった以上書かざるを得ないでしょう。初めてこのコラムを見る人は、前回のコラムでその「モンゴル話」を見てください。 赤い瀧でのプライベート神事が成功裏に終わったので、私たちはモンゴルへ来た役割の大半を終えたということで、ほっと一安心です。そして、6月2日にウランバートルから車で1時間30分ほどのところにある撮影現場に行きました。日本・モンゴル合作映画「蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜」の、公式の撮影安全祈願祭はモンゴルの見渡す限りの大平原の真っ只中に、神道の神棚を北に向けて配置して執り行いました。 午前9時30分過ぎに撮影現場に到着した角川氏、尼僧の白石慈恵さんと私は、まず神事の執り行われる場所をチェックしに行きました。遠くでは、鎧兜に身を固めた大勢の人たちが、モンゴルの馬に乗って隊列を組んで行軍の練習をしています。また、数十名のスタッフが撮影準備のためにそこここで立ち働いています。しかし、神事が執り行われる周辺には2,3人のスタッフがいるだけです。 そして午前10時30分。神事の準備が整いました。日本とモンゴルの映画関係スタッフや角川春樹事務所とエイベックスの関係者。チンギス・カーン役の俳優反町隆史さん、テムジンの母役の若村麻由美さん、ジャムカ役の平山祐介さん、クラン役のAraちゃん(4万人のオーディションで選ばれた韓国の16歳のアイドル)などが列席して神事はスタートしました。 神事終了後は、昼食をはさんで反町隆史さんとAraちゃんのポスター写真撮影です。無事その撮影を終えて、モンゴルでの最後の晩餐をイングリッシュパブに移動しておこないました。ホテルに戻りラウンジで一息ついていると、モンゴルのテレビニュースで昼間の神事の様子が放映されていました。その中に一人、ど派手なオレンジ色のクルタ姿でやけに目立つ人が映っていました。 |
| 41. モンゴルの赤い瀧 (6/10/2006掲載)
5月25日午後3時25分成田発、韓国(仁川)経由ウランバートル。乗り継ぎで少し遅れが出てウランバートルのハーンパレスホテルに角川春樹氏とともに着いたら翌日になってしまいました。モンゴルに到着して知ったのですが、現在はサマータイムで日本との時差はなかったのです。 日本・モンゴル合作映画「蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜」の、公式の撮影安全祈願祭は6月2日に執り行ったのですが、その前の5月28日にカラコルムの赤い瀧で安全祈願を行いました。27年前に角川氏は赤い瀧でチンギス・カーンに関わる重要なことを感じたそうです。そこで今回、私と尼僧の白石慈恵さんに、そのことを確かめてほしいというので、モンゴルに同行したのです。 28日の赤い瀧に向かう車中から、京都の尼僧の白石慈恵さんが「羽を広げた孔雀」を見たのです。モンゴルの平原にいるとは考えられない孔雀を見たのは、安全祈願成功と「雨が降る」という啓示だったようです。孔雀は元来が水とのかかわりが深い、河川の女神のサラスヴァティー(弁才天)の乗り物なのです。そのあたりから、ポツリポツリと雨が降り出したのです。そして赤い瀧に着いてみると、本来瀧のあった部分は完全に干上がっていました。 赤い瀧で私が感じたことと、白石さんが感じたこと、そして角川氏が感じたことが、打ちあわせもなく、完全に一致したのも驚きです。これらすべてが、撮影安全祈願と雨を呼ぶ啓示だったと思われます。カラコルムのホテルに着くころには雨も本格的に降り出し、翌日には雪に変わっていました。おかげで帰りはヘリコプターを飛ばすことが出来なくて、車でウランバートルまで戻ったのです。もちろん、依頼通りに雨が降ったので、映画関係者とモンゴルの大臣からは、感謝されました。 |
| 38. 幸せな食事”とは(4/25/2006掲載)
4月11日に、帝国ホテルで「吉川英治賞」の贈呈式と披露祝賀会がありました。友人の今野敏氏が「吉川英治文学新人賞」を受賞したので、私も招待されたのです。選考委員の高橋克彦氏いわく、満場一致で今野氏の「隠蔽捜査」に決まったそうです。決まってしまってから、あまりにすんなりと決まるのもどうかということになり「そろそろベテラン作家の域に入ろうとしている今野氏に新人賞というのはどんなものだろうか」という疑問が提起されたそうです。しかし選考は作品そのものなので、キャリアや年齢は関係ないという意見が通り、めでたく受賞となったのです。 帝国ホテル「孔雀の間」で開催された披露祝賀会は400〜500人ぐらいの人々が集い、盛大な祝賀会となりました。バラエティに富んだ料理が並び、今野氏の周囲には大勢の人が集い、次々にお祝いの言葉を掛けていました。私はいつもの通り料理には手を出さずにいましたが、「おしることメロン」だけ美味しくいただきました。 それは、私が中学生のときの話です。 ……と、変なことを思い出してしまったのですが、幸せそうな顔で食べているタレントさんを見かけないのは、私の目がおかしいのでしょうか? 現在の日本には美味しい食事というのは、溢れるほどあるようですが、幸せな食事というのはほとんどなくなってしまったように思われます。 ……ちょっと興奮してしまったようなので、気持ちを落ち着けます。 |
| 35. 近い人ほど「遠い」という!? (3/10/2006掲載)
私は毎年ヒマラヤで修行していますが、必ず毎年そのヒマラヤに私を訪ねてくるインド人が何人かいます。その中で、カルカッタから2500キロもの道のりを列車やバスを乗り継いで、約1週間かけてヒマラヤに来る人がいます。そして私のアーシルワード(祝福)を受けて、至福に満ち溢れた顔で帰途に着くのです。 私の五反田の教室にも、遠くから通ってくる人がいます。電車で1時間30分から2時間ぐらいの距離ならば、通常のクラスに通ってくる人がかなりいます。1日研修などの場合は、九州や沖縄、北海道などから研修を受けに来る人がいます。以前台湾から研修に通ってきていた人もいました。 私はネイチャーゲームというのに興味を持ったことがあり、そのときに初級指導員資格を取ったのですが、東京から福井県までいき、3日間の研修を受けました。もちろん、東京や神奈川や千葉など関東圏でもその研修はあったのですが、ちょうどそのタイミングで受けられるのは福井県だったので、迷わず福井県まで出向いたのでした。 これは東京に詳しくない人にはピンとこないでしょう。この会話からすると恵比寿は五反田から相当遠いような印象を受けるでしょうが、山手線で2駅、時間にすると4分です。もう一度言います。4分ですよ。多分電車に乗るのが面倒なのだと思いますが、4分で遠いといわれると「???」となりますよね。 |
| 34. 続“人に言えない自慢話” (2/25/2006掲載)
前回「私には人に言えない自慢話があります」という話で、みなさまをイライラさせたようですみません。そこでお詫びにその自慢話を聴かせましょう‥‥というわけにいかないのはもう判ってますよね。何しろ「人」に言えない自慢話なのですから。 つまり生涯で最も大切な「宝」を自分のものにすべきなのです。お金も地位も名誉も、最も大切な宝とはいえません。私が前回「私の自慢話を聞きだすとがっかりすることになるでしょう。私の人に言えない自慢話はその程度の内容なのです」と書いたのは、若干謙遜しての言葉です。「それでも聞き出したければ、自白剤でも入手して、私を拉致監禁して聞きだすしかないでしょう」と続けたのですが、実はそこに込められたメッセージに気づいたら、その「自慢話」の重さを理解してもらえたでしょう。 だから、そのメッセージをちゃんと受け取れた人は「その自慢話を特別に聞かせてください」とはいえないはずなのです。そうではなく、自分もそういう「宝」を持つために、日々一生懸命生きて行こうという気持ちのほうが先にたつでしょう。そういう気持ちになるような人は、多分「私の話を聞きだそう」とはしないでしょう。なぜなら、私の「宝」を知っても何の参考にならないどころか、むしろ自分の「宝」探しには邪魔な情報になるだろうという想像ができるからです。生涯最高の「宝」はその人だけのものであり、誰かと同じものである必要もないし、実際に同じではないでしょう。 もう少し「宝」についての話をすると、その宝は「宝物」ではないので資産価値はないし、形で表現することもできません。人間なら誰でも、どんなにたくさんでも持つことができる「意識」です。経験、思い出という言葉に置き換えてもいいでしょう。良い経験をして、良い思い出をたくさん作り、その中で絶対に「人に言えない」ぐらい光り輝く思い出を、手に入れることです。素晴らしい思い出なら、いろいろな人に自慢すればいい、と思うかもしれません。しかし、本当に大切な思い出は、人に言えるようなものではないのです。 ヨーガの聖者が、瞑想を深めていって「真理」を見いだしたとします。そうすると、その聖者は、真理について一切語らなくなるのです。最も素晴らしい、最も大切なものを見いだしたときには、誰にもそれを言えなくなるのです。さらに聖者は確実に真理を自分のものにしたときに、一切の言葉を失い、ただ一言も話さなくなるのです。それがモウナ(沈黙)を実践する聖者なのです。 |
| 33. 人に言えない自慢話 (2/10/2006掲載)
私には人に言えない自慢話があります。 だから、私の自慢話は動物になら言えます。この表現も、もう少しはっきりさせておくと「人間以外の動物になら言えます」ということです。 ブータンのチベット寺院で倍音声明を実践しているときに、子猫がわたしに擦り寄ってきました。私たちの実践している倍音声明が気持ちいいのか、私のそばにいるのが気持ちいいのか判りませんが、実に気持ちよさそうにしていました。その他いろいろなところで犬や猫には好かれますが、私自身は犬や猫が好きというわけではないです。 で、その「人」に言えない自慢話というのはですね…… ところが某Aグルの例を紹介すると、来る弟子来る弟子に同じマントラを与えるのです。つまり自分だけの特別なマントラだと思って唱えているのが、他の弟子たちとまったく同じマントラなのです。その事実を知ってしまうと、自分が授かったマントラのありがたみがたちまち薄れてしまうことになるでしょう。秘密は秘密のままにしておいた方がいいのです。 |
| 32. 1月22日放送のテレビ収録裏話&新春放談+パーティー
(1/25/2006掲載)
22日は朝から夜までバタバタとしていました。 呼吸の計測は「3分間おこないます」ということで計測のためのマスクを装着して、最初に矢野さんがおこないました。次に私の計測となり、私もマスクを装着して、呼吸しづらい状態で深い呼吸を始めて3分が近づきました。そうすると私の近くで「もう少し続けよう」というディレクターの声が聞こえるではないですか。「えっ!」という一瞬の動揺があったのですが、そこはヨーガ行者としてのコントロール能力で呼吸を乱さないようにしました。
そして午後3時30分からは、新春放談「生きることと死ぬこと」というタイトルで教室で1時間半話したのです。狭い教室に67人の聴衆が集まり、生まれてから死ぬまでの危険な(?)話を一気にして、5時30分からはパーティーということになったのです。
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| 31. 新年によせて (1/10/2006掲載)
あけましておめでとうございます。……の洪水は一段落しました。年末年始、私は久しぶりにのんびりしました。大晦日に格闘技番組を見て、正月特番をなんとなく見ながら過ごしていると、テレビから「成瀬さん。成瀬さん」という声が何度も聞こえてきました。3日の夕方のことです。NHKのその番組は「にんげんドキュメント選 93歳のスゴ腕社長」というタイトルで、成瀬博さんにスポットを当てたものです。 私と同姓だということもあり、つい見てしまいました。成瀬さんの工場は大手メーカーの下請けをしていたのですが、あるときを境にその下請け仕事を断りました。それは「下請けに仕事をさせてあげている。金を払っている」という大手メーカーの姿勢が気に食わなかったからだそうです。大手メーカーの考えは仕事そのものより金を大切にしているが、成瀬さんの考えは金より仕事を大切にしたいのでした。 今年はもうひとりの成瀬さんに負けないように私も何か趣味を見つけて遊びたいなぁ‥‥(もう十分遊んでいるでしょ)‥‥メルマガ読者からの陰の声が聞こえてきたような気がする‥‥ |
| 30. ヨーガ研修と“猫不動産屋さん” (12/25/2005掲載)
今日(25日)はクンダリニー・ヨーガ研修をしています。アーサナ研修(23日)、瞑想法研修(24日)という内容の3日研修の最終日です。私の研修に参加する人は、男性の方が多いという特徴があります。今日も女性6名に対して男性14名という割合です。聞くところによると、他のヨーガ教室はほとんど女性で、男性は居ても1割か2割ぐらいだそうです。多分ダイエットや美容目的でヨーガを始める人が多いせいなのでしょう。 私の教室は「藤ビル5階」です。一ヶ月ほど前に、このビルを借りたときの不動産屋さんに用事があって行きました。そのときに聞いた話ですが、藤ビル3階を借りたいと打診してきたヨーガ教室があったそうです。その不動産屋さんは「とんでもない。そんな無礼なことができるわけがない」と仲介に入った不動産屋を一喝したそうです。 ところで、2日目の瞑想研修は、集中の練習や瞑想の練習、意識の拡大方法の練習や、ヒマラヤ瞑想などをやるのですが、数年前と最近ではその内容が変わってきています。たとえば以前はゲーム性の強いものがいくつかあって、研修に取り入れていたのですが、今回の研修では、ゲーム的なものはほとんどやらなかったのです。 |
| 27. 熊野とゴームクの《龍》 (11/10/2005掲載)
10月29日から30日にかけて、和歌山県熊野で合宿がありました。丸5年のブランクを経ての合宿なので、新鮮な気分で楽しめました。東京方面からも10数名の参加者があり、関西方面の人たちとの和やかな交流の場となりました。合宿会場となる大広間(80畳)からは、那智の滝が見えて見事な景色が広がっています。そういう環境の中で、足首回しから始めて各種のアーサナを実践したり、呼吸法や舞い瞑想、倍音声明などをたっぷりと楽しみました。 しかし、東京から行くとなると早朝6時の新幹線で出発しても、熊野の合宿会場に到着するのは午後1時過ぎになってしまいます。大阪からでも4時間以上かかるので、場所的には不便なのですが、だからこそ「場」がいいのだともいえます。ゴームクも同じように、山道を危険な思いをして7時間以上歩き続けなければ行きつけないので、ピュアーな場が守られているのだと思います。その不便さにもかかわらず遠くは北海道から参加した人が2名いるし、広島、京都、名古屋、愛知、三重など各地から集まってもらえました。 ところで、前回「私の瞑想写真撮影中に、シヴァ・リンガ峰(6543m)山頂の陰から《龍》の形をした雲が現れて、羽を拡げて大空へ舞い上がっていったように見える写真も撮りました」という報告をしましたが、その《龍》というキーワードが今回の合宿にも関連していたのです。 帰りのタクシーで運転手さんが「今は滝の水が少ないので、多いときにくるといいですよ」といったので、「いつごろがいいのですか」と聞きました。雨季とかがいいのかなと思ったら「そりゃ、台風のときがいちばんいいですよ」という答えが返ってきました。「もっとも台風のときにくるお客さんはいませんがね、ハハハッ」と豪快に笑うのです。「まあ、迫力のある那智の滝を見たかったら、台風の去った後がいいですよ」といわれて「なるほど」と感心しました。 |
| 26. 今年のヒマラヤ修行 (10/25/2005掲載)
20日にヒマラヤ修行から無事帰国しました。7年目にして初めて、滞在中ずっと快晴の中、青空をバックにした瞑想写真がたくさん撮れました。日本にいたらおそらく一生見ることのできないであろう、本当の「青空」と「星空」を思う存分堪能しました。 プラヤーグ・ギリとの1年ぶりの再会も果たしました。ヒンディー語と英語がごちゃまぜのインド独特の会話の中で、プラヤーグ・ギリがディンナル(意味は前号参照)と発音するのを聞いて、思わず含み笑いをしてしまいました。 そういえば、最初の出会い(1994年)のときに、私が頭立ちのポーズのつもりで「シールシャ・アーサナを見せて欲しい」とプラヤーグ・ギリにいったら、いきなり瞑想に入った。見ていると体内のエネルギーが反転して、逆さまになったので「この人はちゃんと修行しているな」と感心したことがあったのです。現在、ガンジス河源流のゴームクで修行している行者は、プラヤーグ・ギリただ一人です。あとは短期間アーカーシャ・ギリ(私)が修行するのと、オーム・ギリがときどきくるぐらいでしょう。 ヒマラヤ滞在中にパキスタンやカシミール地方で大きな地震があり、何万人もの人々が犠牲になったということを、下山後に知りました。私の修行するゴームクとは比較的近い(といってもかなり遠い)のですが、そのときに揺れを感じるということはありませんでした。帰国後に何人もの人に「大丈夫だった?」と声をかけられました。ご心配いただきありがとうございました。 ヒマラヤでいろいろな瞑想体験もしましたが、29日〜30日に「ヨーガ合宿in熊野那智山」があり、そこでする瞑想も楽しみです。早朝に那智の滝の真下での瞑想を予定しているので、滝のエネルギーを感じつつ実践する瞑想が、ヒマラヤとは違ったインパクトを持って迫ってくるのではないかと期待しています。合宿自体が2000年9月が最後で、今世紀に入っては初めてなので、久しぶりにどんなことになるのか楽しみです。 |
| 25. サンスクリット語には存在しない“ヨガ”ことば (10/10/2005掲載)
前回、サンスクリット語の「アー」と伸ばすのを「ア」とすると、逆の意味になってしまうことが多いということに触れました。「アー」はその言葉を肯定するときにつけ、「ア」は逆にその言葉を否定するときにつけられることが多いという話でした。 ところで、サンスクリット語には存在しない単語の「ヨガ」ブームは、まだ収まりそうにありません。私のところに送られてきたヨガの小冊子をパラパラとめくると、いろいろなヨガの名前が並んでいます。パワーヨガ、アシュタンガヨガ、ビクラムヨガ、イシュタヨガ、ロハスヨガ、エナジーヨガ、ホットヨガ、リラックスヨガ、クンダリーニヨガ、インスパイアヨガ、ジェントルヨガ、ブリーズィングヨガ、ストレッチヨガ‥‥ ハタ・ヨーガを中心に実践し続けている私には、こんなにたくさんのヨーガがある(?)とは知りませんでした。この中でクンダリーニヨガというのもサンスクリット語には存在しません。もっともパワー、ストレッチ、ホットなどはサンスクリット語ではないので、ヨーガの流派や種類の考察をする対象外です。クンダリーニという単語から考えられるのは、拙著のタイトルにある「クンダリニー・ヨーガ」のことですが、クンダリーニという単語はサンスクリット語にはないのです。あるのはクンダリニーかクンダリーです。 クンダリニーは、クンダリニーシャクティとかクンダリニーエネルギー、クンダリニーパワーなどの表現が使われますが、少しそれを整理してみましょう。 さてここで、前回出した問題の解答を教えましょう。念のため、その問題を再確認すると ところで私は今ヒマラヤで修行中です。次回のコラムでヒマラヤ話をお伝えできると思います。 |
| 24. サンスクリット語の正しい表記
(9/25/2005掲載)
前回ヨーガの流派について書きましたが、今流行っているヨーガブームは欧米経由で日本に入ってきているためか、サンスクリット語表記の間違いが目立ちます。もっともサンスクリット語を正しく表記するのは難しいので、多少は仕方ない部分もあります。 「アー」と伸ばすのを「ア」とすると、逆の意味になってしまうことが多いのです。「アー」はその言葉を肯定するときにつけるのですが、「ア」は逆にその言葉を否定するときにつけます。たとえば「死者」「死んだ」などを意味するムリタに否定の「ア」がつくとアムリタ(=不死)となり、不死の霊薬(アムリタ)のことを言います。 アーシュラムの「シュラム」は努力、訓練、きつい仕事、苦行などの意味があり、「アー」がつくことで、訓練や苦行を肯定する(つまり苦行を実践する)という意味になり、アーシュラム=ヨーガ修行場となるのです。ところが「アー」と伸ばさずに「ア」としてしまうと、そういう訓練や苦行を否定する言葉になってしまうのです。つまり「ヨーガ修行場」ではなく「ヨーガ修行をしない場」となってしまうことになります。だから、わたしは意識的に「アシュラム」ではなく「アーシュラム」と伸ばすようにしているのです。 サンスクリット語が英語圏経由で入ってくると、ローマ字表記をカタカナでそのまま書いてしまうので、そこに問題が生じるのです。 と、ここまで読んで、今流行っている「○○ヨガ」関係のみなさまは、気分を害していることでしょう。……が、これは学問的な話であり、しかもサンスクリット語を他の言語に置き換えるときに起きる問題に限られているのです。 |
| 23. ヨーガの流派 (9/10/2005掲載)
今年も残すところ4ヶ月になってしまいました。このコラムが配信されるころには、らくちんヨーガシリーズの第3巻「オフィスでもできるらくちんヨーガ」と第4巻「からだのお悩み解決!らくちんヨーガ」が全国書店に並ぶと思います。すでに見本本はわたしの手元にあります。しかしこのところのヨーガブームはすごいですね。この「らくちんヨーガシリーズ」は、そのブームに乗じたような出版なので、ヨーガブームが続くのはありがたいことなのですが‥‥ 「そちらはどんなヨーガをやっているのですか」 最近は、ヨーガといえばパワーヨガかホットヨガという時代になったようです。電話でハタ・ヨーガの正しい説明をするわけにもいかず、どうしても中途半端な受け答えになってしまいます。流行のパワーヨガやホットヨガについては、わたしは体験したことがないので、よく判らないのですが、テレビなどで見る限りは、どうもハタ・ヨーガのように思えます。 流派というのは、たとえば肉体をコントロールすることから解脱に到ろうとするのが「ハタ・ヨーガ」という流派です。瞑想することから解脱に到ろうとするのが「ラージャ・ヨーガ」という流派。真言(呪文)を唱えることから解脱に到ろうとするのが「マントラ・ヨーガ」という流派。信仰生活の中から解脱に到ろうとするのが「バクティ・ヨーガ」という流派なのです。その他いくつかの流派がありますが、肉体を操作することをしていれば、流派としては |
| 22. 最近のできごとより (8/25/2005掲載)
21日に平山夢明氏から「血まみれの人によく会いますよね」話をたっぷり聞きました。やっぱり平山さんは変な人でした。怖い話のはずなのに、これまでの対談で最も笑いの多いトークとなったのでした。平山さんは、絶対に血まみれの人を呼び込む体質です。その証拠に、私は対談の翌日に教室の前で派手に転んで右足が血まみれになってしまったのです。午後のクラスを1時間30分おこなって、それでもすねからの出血が止まらないので医者に行ったら「これは深いですね。縫いましょう」と3針縫われてしまいました。 それはそうと、そのトークの前日に、新宿の朝日カルチャーセンターで「呼吸法講座」がありました。50人の人たちが集まり、その大半が私と初対面だったので、私としては新鮮な体験でした。また来年の1月からは朝日カルチャーセンターでレギュラークラスも受け持つことになりました。 その中で、たとえばカパーラバーティ・クリヤー(頭蓋光明浄化法)は、指導者の解釈でかなりテクニックが異なります。私の指導しているテクニックでは、1.5秒に1回で10回続けます。その方法は腹筋をキュッと締めて緩めるのを0.5秒ぐらいでおこない、1秒ぐらいの間を取るのを1回として10回おこないます。 |
| 20. アスベスト(石綿)問題より (7/25/2005掲載)
最近のニュースでアスベスト(石綿)による健康被害問題が取り上げられています。経済産業省は、アスベスト含有製品を製造する企業89社を対象とした調査で、従業員ら374人が中皮腫やじん肺などで死亡していたとする結果をまとめて発表しました。 このことから、わたしたちは何を学ぶのでしょう。 私はヨーガを長年実践していますので、長く続くものほどいいと思えるし、信用できると考えています。4〜5千年もの間、すたれることなく続けられてきて現代に至っているヨーガは、最も信用のおけるものだと思います。最近またヨーガが流行っていますが、その流行はいずれすたれるでしょう。しかしヨーガそのものは今後も多くの人々によって引き継がれていくと思います。 |
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